2011年5月7日土曜日

Python 3.3 から OS/2, Windows 2000, VMS のサポート終了へ

原文はこちら: Python 3.3 to Drop Support for OS/2, Windows 2000, and VMS

折に振れ、実際に使われている状況とあうようにサポート対象のオペレーティングシステムのリストから取り除く日がやってきます。そのことに加え、リリースの品質を保つには誰かが開発の作業を完了させる必要があるので、あるプラットフォーム向けに貢献してくれる開発者を確保することも重要な意義をもちます。その他の要因としては、オペレーティングシステムがリリースされてからの年数や今後の開発における障害、またサポート対象リストを保持するためにかかる作業コストもあります。

Victor Stinner は、OS/2 のサポートに関する 当初の質問 の1年後に、CPython の OS/2 と VMS のサポートをやめること を最近、提案しました。Victor の当初の質問は、一見したところ、Unicode の取り組みに関することで、具体的には PEP 383 のサロゲートエスケープハンドラ経由で環境変数をサポートする os.execvpe() の問題でした。OS/2 と VMS は、現在、開発チームへの参加表明もなく、リリースプロセスにおいてもテストされていません。

この記事を書く過程において、その辺の道ばたに捨ててあると思われる Windows 2000 のサポートをやめる 以前の議論 についても 私は考えさせられましたCOMSPEC から command.com に変更するシステム設定も逃げ場のない状況だと仮定されました。 いまのところ 、Windows 2000 と COMSPEC の2つも OS/2 と VMS に加えて追加されました。Windows 2000 は、2010年にそのサポートが終了し、オペレーティングシステムのレガシー API に対応する義務を減らすことで、開発が楽になるのでサポートをやめる予定です。

こういったシステムのサポートをやめるために、Victor と私は PEP 11 を更新することから始めました。

PEP 11


この PEP は、もうサポートされていないオペレーティングシステムの概要と、そのリストへそういったシステムを追加するためのプロセスを説明します。

あるオペレーティングシステムのサポートをやめるプロセスが開始できると決定した時点で正式にサポート終了として発表します。この発表は伝統的に開発中のバージョンから適用されるので、Python 3.3 から OS/2, Windows 2000, VMS のサポートをやめます。

最初の段階は、適正に引き継ぐというよりも白旗を揚げます。これは誰もそのコードをメンテナンスせず、そのリリースの品質を保証しないという合図です。対象のプラットフォームを利用するユーザに対して、そのプラットフォームはサポートしないと警告を出すように、コンパイルやインストールに変更が行われます。"What's New" のドキュメントに、新たにサポートが終了したプラットフォームのリストが注釈として追加されます。

サポートをやめるリリースサイクルとしては、その次のバージョンで適正にそのコードが削除されます。この場合は 3.4 でそのコードを削除します。おそらくコードの削除は大掛かりなものにならないはずですが、その作業に関わる開発者は、 #ifdef ブロック、 configure セクション、サポート対象外のコードを削除するかもしれません。

あなたができること


もし、あなたが OS/2 または VMS のユーザだとしたら、そういったプラットフォームをサポートするためにできることは少ししかありません。
メンテナになる
活発な開発者がいるということ以上のサポートはありません。Andrew MacIntyre は、これまでかなりの期間、OS/2 のメンテナをしています。そして、彼は OS/2 は Unicode サポートに関連した Victor の当初の質問に対してはっきりと回答しました。つまり、誰かを中心にして行う必要があります。VMS は、http://www.vmspython.org を通して外部からサポートする人が現れました。しかし、 課題 11918 で議論されたように、誰かが継続された VMS サポートをアップストリームで行う必要があります。

いずれかのプラットフォームのメンテナを引き継ぐことに興味があるなら、現在の開発プロセスの 開発者ガイド を参照してください。
ビルドスレーブに貢献する
活発な開発者がいると、そのプラットフォームが生き続ける可能性が高くなります。ビルドスレーブがあれば、そのプラットフォームは何とか存続するかもしれませんが、生き残りも品質も保証されません。

Python は、継続的インテグレーションのために Buildbot を使っています。そして、Linux, Mac, Windows, Open Indiana (Solaris) における様々なバージョン、アーキテクチャ、設定のビルドスレーブが 現在、提供されています 。OS/2 または VMS のビルドの速いマシンを寄付することで、そういったプラットフォームがメインストリームのプラットフォームと同等以上のメッセージを受け取れるようになります。

もし OS/2 や VMS が生き続けられるように時間、またはハードウェアを支援できるなら、その取り組みと協調するために python-dev メーリングリストにご連絡ください。

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